大船渡に「待望の雨」、火災後初 発生1週間、焼失面積は拡大


岩手県大船渡市で2月26日に出火した大規模山林火災は5日、鎮火しないまま1週間となった。焼失面積は4日から300ヘクタール拡大して約2900ヘクタールになった。住宅被害の全容はつかめていない。現地では5日、発生以来初めての雨が降った。盛岡地方気象台は、6日にかけて降る総雨量は50ミリと予想している。
地元消防は、悪天候で消火などに当たるヘリコプターが飛んでいないと会見で説明。雨による火災への影響については「上空から確認できず判断できない」と述べた。市には大雪、強風などの注意報が出た。
親戚の家に身を寄せている自営業熊谷栄太さん(40)は「待望の雨だが、避難生活はすぐには終わらないだろう。数カ月の長期化を覚悟している」と話した。
石破茂首相は5日の参院予算委員会で激甚災害指定について「当然視野に入っている。被災者が安心し、自治体の金銭負担も少なくて済むような迅速かつ適切な対応を心がけたい」と述べた。
住民への避難指示は1896世帯4596人に対して継続中で、多くの人が避難生活を送っている。