カナダ首相「米国が貿易戦争」 メキシコも関税措置を批判
【ニューヨーク、ロサンゼルス共同】トランプ米政権の関税措置発動を受け、カナダのトルドー首相は4日、記者会見し「米国が貿易戦争を開始した」と批判し、報復関税の発動を発表した。メキシコのシェインバウム大統領も米国の対応を非難し、関税措置が撤回されなければ対抗手段を講じる方針を示した。米国は中国への追加関税も引き上げており、報復が連鎖すれば世界経済に影響が拡大する可能性もある。
一方、ラトニック米商務長官はFOXビジネスのインタビューで4日にカナダ、メキシコ側と電話協議したとした上で、トランプ米大統領が関税措置の歩み寄りに向けた対応策を5日発表する可能性があると説明した。
トランプ政権は4日、メキシコ、カナダからの輸入品に対し25%の関税措置を開始した。トルドー氏は会見で、1550億カナダドル(約15兆9千億円)の米国製品に25%の報復関税を課すと表明。「国民の生活が危機にさらされている時に戦いを放棄するつもりはない」と強調し、世界貿易機関に紛争解決の申し立てを行う考えも明らかにした。