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藤井、将棋の王将戦4連覇 谷川抜きタイトル28期

 藤井聡太王将
 将棋の第74期王将戦第5局で永瀬拓矢九段を破って4連覇を果たし、対局を振り返る藤井聡太王将=9日夜、埼玉県深谷市

 将棋の第74期王将戦7番勝負第5局は8、9の両日、埼玉県深谷市で指され、後手の藤井聡太王将(22)=竜王・名人・王位・王座・棋王・棋聖との七冠=が120手で挑戦者の永瀬拓矢九段(32)を破り、対戦成績4勝1敗で防衛、4連覇を果たした。通算タイトル獲得数を28期に伸ばし、谷川浩司17世名人(62)を抜き単独5位となった。

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 終局後、藤井王将は「今シリーズは指していて充実感がありましたし、その中で結果を残せたのはうれしく思う。(永瀬九段とは)2日制の長い持ち時間で指すことができて、いろいろと勉強になった」と話した。

 藤井王将は2024年6月に叡王を失い全八冠から七冠に後退したが、その後は防衛を続けている。挑戦権獲得を目指す叡王戦では本戦トーナメントで敗れており、全八冠復帰は早くても来年以降になっている。

 今期の7番勝負は中盤、終盤の指し手の変化が多く、難しい将棋が続いた。藤井王将は若き王者らしい的確な読みを披露。第5局では2手目に初めて飛車先の歩を突かず、角道を開けるなど指し方の工夫も見せた。

共同通信