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被災3県に永久出向警察官91人 「全国の警察協力に意義」

 行方不明者の手がかりを求め、福島県浪江町の海岸を捜索する警察官ら=2024年3月11日
 被災3県の永久出向者採用の推移

 東日本大震災で大きな被害に遭った岩手、宮城、福島の各県に全国の警察から復興のため応援に入った後、3県警に転籍し定年まで勤める「永久出向」を選んだ警察官が91人に上ることが10日、3県警への取材で分かった。地元出身以外の人や時間がたって決断したケースもあり、警察庁は「全国の警察が協力し、安全・安心を守ることに意義がある」としている。

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 警察庁と3県警によると、震災後の治安維持などのため全国から応援派遣する「特別出向」を実施。直後の2011、12年度は計750人派遣し、13年度以降も徐々に減らしながら続けた。岩手は16年度、宮城は17年度に終了したが、東京電力福島第1原発事故に遭った福島県警は今も40人規模で続いている。

 3県警によると、特別出向後なども残ることを希望し永久出向をした警察官は岩手で23人、宮城で10人、福島で58人。岩手、宮城では全員が15年度までに決めたが、福島では震災から5年を超えた16年度に10人、17年度に8人が加わっている。

共同通信