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備蓄米、初回入札を実施 15万トン、価格や量焦点

 政府備蓄米を保管している倉庫=2月、埼玉県内

 農林水産省は10日、政府備蓄米の放出に向けた初回入札を実施した。3日から集荷業者の参加を募り、10日を申込期限としていた。対象の15万トンは産地や品種などで分類しており、それぞれ高値を付けた業者から順に落札する。12日までに引き渡し先が決定する。コメの値段が高騰する中、落札価格や十分な量が引き渡されるかどうかが焦点となる。停滞しているコメ流通の回復を目的とした放出は初めて。

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 農水省は落札価格などの結果を入札終了後に公表する予定。落札されなかった分は12日までの期間中に再び入札にかける。今月半ばに業者へ渡し、下旬にもスーパーなどの店頭に並ぶ見通し。

 対象銘柄は「青森県産まっしぐら」「新潟県産こしいぶき」など。2024年産が10万トンで、比較的安価な23年産も5万トン含まれる。

 備蓄米を巡っては昨年夏以降、各地で品薄が相次ぐ「令和の米騒動」や価格高騰を受け放出を求める声が高まった。政府は今年1月31日、大凶作などに加えて「円滑な流通に支障が生じる場合」でも実施できるように方針転換した。

共同通信

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