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コメ輸出、政府目標35万トン 30年、8倍近くに拡大

 水田で実った稲穂

 政府は12日、コメの輸出目標について2030年に約35万トン、922億円とする方針を自民党の会議に示した。24年実績と比べ、数量ベースで8倍近くとなる。カロリーベースの食料自給率については30年に45%とする方針を示し、5年前に掲げた目標値を据え置いた。活発に輸出できるほどに生産を向上させ、コメが不足したときに国内用として回せるだけの余力を確保する。

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 目標値は中長期的な農政の指針となる「食料・農業・農村基本計画」に盛り込む。計画案では、地政学リスクや国内の農家の減少で、食料の生産と供給は不安定化していると記載した。輸出に加えて生産性向上といった取り組みを進める。

 農林水産物・食品の輸出総額は24年の1兆5千億円から30年に5兆円を目指す。訪日客の食関連の消費額は1兆6千億円から4兆5千億円まで増やす。食品産業の海外展開も促進し3兆円の収益達成目標を設定した。

 コメは作付面積15ヘクタール以上の経営者を増やす。コストは60キロ当たり1万1350円から9500円まで減らし海外産に対抗する。

共同通信

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