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首相の商品券問題、予算審議直撃 少数与党の国会運営、不透明に

 参院予算委の集中審議で質問を聞く石破首相=14日

 石破茂首相による自民党議員への10万円分の商品券配布問題が、2025年度予算案の国会審議を直撃している。首相は15日も違法性を改めて否定したものの、野党は「国民の金銭感覚とのずれ」を追及する構えだ。もともと予算案の再修正で窮屈な日程の中、さらに審議時間の積み増しを求める。年金制度改革など重要法案の審議も控え、少数与党の国会運営は不透明感を増している。

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 首相は「国民の理解を得られたとは思っていない。法的な問題と感情として納得できるかどうかは全く別だ。ひたすら誠心誠意努力するほかない」と視察先の長野県宮田村で記者団に述べた。

 石破政権は24年度中の予算成立を今国会の最優先課題に据える。高額療養費制度の自己負担上限額引き上げの全面凍結を反映させた再修正案を参院で28日に可決した後、衆院で31日に再議決する日程を描く。

 だが、野党は商品券問題で態度を硬化。立憲民主党の斎藤嘉隆参院国対委員長は「想定プラスアルファの時間が必要だ」と強調。19日以降の予算案審議も、首相の答弁次第で判断する方針だ。

共同通信

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