土砂250万立方mが不安定に 能登の記録的豪雨から半年
能登半島地震の被災地を襲った昨年9月の記録的豪雨から21日で半年。地震と豪雨で土砂災害が起きた周辺の河川を国土交通省が調べたところ、河川に堆積し今後流れ出る恐れがある不安定な土砂が東京ドーム2杯分に当たる計約250万立方メートルに上ると推計。大雨などに伴い下流部で被害が拡大する懸念もあり、国交省は今年6月ごろまでに撤去などの応急対策完了を目指す。
土砂をせき止める砂防ダム設置や土砂の再崩落防止などの恒久的な対策工事の完了見込みは2029年度末としている。
国交省は昨年の地震で河川を土砂がふさいだ輪島市の3カ所と、豪雨による土石流が発生した輪島市の塚田川流域を調査した。地震被災の3カ所のうち2カ所と塚田川では、豪雨後に流れ出した土砂計約250万立方メートル、流木2万5千立方メートル超が川底や周辺に堆積していることが分かった。
国交省は「大雨などで流されると下流の人家にも影響を及ぼす可能性がある」として、撤去を急ぐ。堆積量が膨大なため、土砂をせき止める砂防ダム建設といった応急工事も進めている。