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袴田さんに補償上限2億円超交付 「証拠捏造を金額の決定根拠に」

 静岡市内で記者会見する袴田巌さん弁護団の小川秀世弁護士=25日午前

 1966年の静岡県一家4人殺害事件で再審無罪が確定した袴田巌さん(89)の弁護団は25日、国に求めた約47年7カ月にわたる身体拘束への刑事補償金約2億1700万円について、静岡地裁(国井恒志裁判長)が請求通りの上限額を交付決定したと明らかにした。24日付。決定で地裁は、捜査機関による証拠捏造を改めて指摘し「補償金額を決定する根拠」とした。弁護団によると、刑事補償としては過去最高額という。

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 弁護団は、静岡県と国を相手取り冤罪の責任を問う国家賠償請求訴訟を、今夏までに起こす方針も明らかにした。

 国井裁判長は決定理由で「拘束のうち約33年は死刑執行のためで、被った精神的、身体的苦痛は極めて甚大だ」と指摘。刑事補償法に基づき、1日当たり上限額の1万2500円を、拘束された1万7389日分交付するとした。

 静岡市内で記者会見した弁護団事務局長の小川秀世弁護士は「捏造が認められた死刑事件で、最高額が出るのは当然」と強調。袴田さんに拘禁症状が残っていることに言及し「2億円では償えない過ちを国家は犯した」と批判した。

共同通信

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