泊再稼働は「2027年」初言及 北電社長、規制委審査ほぼ終了で
北海道電力の斎藤晋社長は26日の記者会見で、原子力規制委員会の審査がほぼ終了した泊原発3号機(泊村)の再稼働について「2027年のできるだけ早い時期」と述べた。同社が具体的な時期に言及するのは初めて。同年3月を目標とする新たな防潮堤の完成後、設備の点検など再稼働に必要な手順を速やかに進める考えだ。
泊原発は13年7月に規制委の審査を申請後、審査が長期化し1〜3号機全てが停止中。このうち優先して進めた3号機は昨年12月、基本設計が新規制基準に適合しているかを確認する審査がほぼ終了している。
北海道電は同日、35年度までの経営ビジョンを発表した。30年代前半に1・2号機も含めた全基を再稼働させる計画で、35年度の経常利益は900億円と、再稼働前の400億円から大幅な収支改善を目指す。
斎藤氏は「3号機の再稼働スケジュールに支障がないと判断したところで、1・2号機の審査を再開したい」と述べた。