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尹前大統領、起訴内容を全面否認 韓国、戒厳令巡る内乱首謀罪

 14日、ソウル中央地裁に入る前大統領、尹錫悦被告を乗せた車(韓国取材団提供・共同)

 【ソウル共同】韓国で「非常戒厳」宣言を巡り内乱首謀罪に問われた前大統領、尹錫悦被告の初公判が14日、ソウル中央地裁で開かれ、尹被告は起訴内容を全面的に否認した。尹被告は、軍に実弾を支給せず、一般人との衝突を避けるように指示したとし、「国民に向けた平和的なメッセージとしての戒厳だった」と主張。「暴力もなく、国会の解除要求を即座に受け入れた」として内乱は成立しないと訴えた。

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 現職大統領として初めて逮捕、起訴された事件の審理が本格化する。尹被告は4日に憲法裁判所の罷免決定を受けて失職した。憲法裁は、戒厳令は発動要件を満たしておらず、国会への軍の投入は民主主義の否定で違法だと認定しており、公判への影響が注目される。

 検察側は冒頭陳述で、政権発足当初から野党が国会の過半数の議席を占め、政策推進に困難を抱えていたと指摘。野党による政府高官への弾劾訴追案可決などを受け、野党を「反国家勢力」と見なすようになり、側近の金龍顕前国防相=内乱罪で公判中=や軍関係者と秘密裏に戒厳令の準備を進めたと主張した。

共同通信

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