北前船で栄えた酒田の町に、芭蕉はすっかりはまったようだ。親切な人々と離れ難くなり<余波(なごり)日を重(かさね)て>しまった。
<漂白の思ひやまず>白河の関を越え、はや2カ月余り。松島、平泉、山寺、…