震災10年 NHK仙台制作ドラマ、牡鹿半島が舞台 主演の草彅さんら思い語る

震災ドラマ「ペペロンチーノ」記者会見に臨んだ(左から)吉田さん、草彅さん、矢田さん

 東日本大震災から間もなく10年。被災者のその間の心の葛藤を、石巻・牡鹿半島を舞台に描くNHK仙台放送局制作のドラマ「ペペロンチーノ」が撮影に入った。

 4日はロケ地の一つ、大郷町のB&G海洋センターで記者会見が行われ、出演者がドラマへの抱負や被災地への思いを語った。コメントの要旨を紹介する。

     ◇

シェフ・小野寺潔役/草彅 剛さん

 今も悲しみが癒えていない人がいる。被災された方の気持ちを思うと、どういうふうに演じたものかプレッシャーを感じる。

 私の役はレストランを経営していたが、津波で店が流されてしまったシェフ。被災者に寄り添えるような役になればいいかなと思う。

 震災を風化させてはいけないと思う気持ちは強い。真心を持って、この作品に臨みたい。スタッフ、キャストが一致団結していい作品にしたい。ぜひ期待してもらいたい。

 

潔の妻・灯里役/吉田 羊さん

 被災地に来るのは初めて。10年かかった、申し訳ない。実際、この景色に身を置くと物語のキャラクターにリアルティーが立ち上がっていく。

 苦しみ、悲しみがあっても乗り越えてきた人々がいて、今も頑張り続けている。ポジティブな面を表現できたら。ドラマを見て、ふっと心の荷物を下ろす人が一人でもいたらいいな。

 残された人々、残していかざるを得なかった人々。大切な方の笑顔を思い浮かべて見ていただける作品にしたい。

 

同級生・阿部より子役/矢田 亜希子さん

 震災をニュースの映像でしか想像できなかった。10年目にしてやっと来ることができた。被災地に初めて入り、いろんな思いがこみ上げてきた。体ですごく痛感した。

 私の役である、家族を亡くし娘を一人で育ててきた阿部より子を実感できるようになった。頑張り屋で、弱音を見せず、強がって生きてきた。彼女の思いを伝えられたら。

 脚本は登場人物の気持ちや葛藤がリアルに描かれている。少しでも私が代弁できないか。石巻の人たちにも届けられるように頑張りたい。

 

制作統括/青木 一徳さん

 被災地を取材したドキュメンタリー番組を制作してきたが、伝えきれない実感をドラマに込めた。

 時間が止まったままの人、一見進んでいるようで何かを引きずっている人もいる。ドラマは群像劇。10年は節目だが、さらにこれから先へ前向きになれる、力を与えられるメッセージを届けたい。

■ドラマ「ペペロンチーノ」

 牡鹿半島を舞台にした群像劇。牡鹿半島にイタリアンレストランを再建したシェフ小野寺潔が2021年3月11日、友人を招き宴を開く。あえて酒を飲んで騒ごうとした理由が潔の口から語られていく…。

 潔役に草彅剛さん、妻・灯里役に吉田羊さん、潔の高校時代の同級生・阿部より子役に矢田亜希子さん。ほかに國村隼さんが共演。2人の石巻市出身者、齊藤夢愛さんと蒼波純さんの出演も話題。演出は丸山拓也さん、脚本は一色伸幸さん。放送は来年3月、BSプレミアムで予定。

NHK仙台放送局 - 宮城発地域ドラマ「ペペロンチーノ」

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