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河北せり、GI登録 ブランド保護の対象に

地下水が豊富なセリ田で栽培される「河北せり」

 農林水産省は23日、地域の農林水産物や食品のブランドを守る地理的表示(GI)保護制度の対象に、石巻市河北地区で栽培される「河北せり」を追加したと発表した。

 農水省によると、河北せりは、セリ田の水深を十分に満たす地下水が確保できる環境から、茎や葉の長さが他産地と比べて長く、鮮度保持に優れている。収穫と調整洗浄の施設を近接させるなど、作業手順の工夫も特性を維持していると評価する。

 「河北せり」は約300年前から栽培され、10~2月に根ごと収穫する「根ゼリ」と、4~5月に茎葉を刈り取る「葉ゼリ」がある。三つの生産者団体が2018年7月、GI登録を目指して「河北せり振興協議会」を設立し、同10月にGI申請の手続きをした。

 23人の生産者が約8・4ヘクタールで栽培し、栽培方法の統一や担い手育成に取り組む。

 協議会の高橋正夫会長(73)は「申請から2年以上待ったが、登録されて良かった。在来種のおいしさを継承しようと生産者が一丸で取り組んでいる。食文化を守りながらブランド化し、全国に発信したい」と喜びを語った。

 GIに登録されると専用のマークを付けることができ、ブランド保護につなげやすくなる。今回の登録でGIは計104品目になった。

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