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2020ニュース回顧 取材ノートから>教育

教室では児童同士の距離を保つため机を離すなどの対策を講じた=6月8日、石巻市蛇田小

 2020年も残りあとわずか。記者の取材ノートから今年のニュースを振り返る。(横井里花、及川智子、相沢美紀子)

<突然の休校 対応に苦慮>

 今年の学校現場は新型コロナウイルスに振り回され、異例づくしの1年だった。

 新型コロナの感染が拡大した2月27日、政府は全国の小中高校などに対して、3月2日から春休みに入るまでの間、一斉臨時休校を要請した。年度末に向けて各学年が授業の総仕上げに注力していた中での突然の休校。卒業式や修了式も規模縮小を余儀なくされ、学校現場は対応に追われた。

 石巻地方3市町の小中学校は4月8日にいったん再開したが、県教委の依頼を受け15日から再び休校。県立高と市桜坂高も休校を再延長した。「勉強が進めにくく大変」「生活リズムを整えるのが難しい」。子どもたちからは戸惑いの声も聞かれた。休校は5月下旬までの長期にわたり、家庭学習やオンライン授業、分散登校を強いられた。

 登校再開後も、学校現場は3密回避などの感染予防策に苦慮した。石巻地方最多の児童807人が在籍する石巻市蛇田小は、児童が昇降口に集中しないよう、一部の学年を体育館から校舎に入るようにして分散させたり、一部のクラスが給食前に授業を中断して先に手洗いを済ませたりするなどの工夫を凝らした。

 中総体と高総体も中止され、一部の競技では交流大会や代替大会を行った。臨時休校の影響で十分に練習できず、全国大会出場などの目標も失った生徒たち。それでも努力の成果を発揮しようと、懸命なプレーを見せた。

 コロナに苦慮する一方で、新たな学びやの誕生という明るい話題も相次いだ。

 石巻地方初の私立高となる日本ウェルネス宮城高が4月、東松島市小野に開校した。感染予防のため開校早々臨時休校を余儀なくされ、本格始動は6月にずれ込んだが、9月の秋季高校野球県大会では全員1年生ながら2回戦に進出、今後の成長に期待を抱かせた。

 8月には、女川町の女川小と女川中が町役場南側に新設された校舎で、施設一体型小中一貫教育学校としてスタートを切った。小中9年間を見据え、連携した教育プランを策定。11月には中学校教諭が小学校の音楽や英語などを教える「乗り入れ授業」も始めた。専門性の高い授業を受け、中学進学時の環境変化に適応できない「中1ギャップ」解消への期待も大きい。

 新型コロナウイルスに振り回され続けた学校現場。来年以降も感染防止策を講じながら、学校生活の在り方の模索は続く。今年の経験を踏まえ、発想を転換した新たな形の学校づくりが求められる。

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