山の神今井、36歳衰えぬ闘志 来年元日・実業団対抗駅伝エントリー

駅伝のメンバー入りを目指し、精力的に走り込む今井=11月30日、福岡県宮若市

 来年1月1日の全日本実業団対抗駅伝(群馬)に、トヨタ自動車九州の今井正人(福島・原町高-順大出)がエントリーした。「出られるのはチームの中で7人だけ。競争に勝ち、思い切って走りたい」。36歳のベテランの闘志は全く衰えていない。
 今季はけがに苦しんだ。左脚に痛みを覚えたのが4月中旬。だましだまし練習していたところ、8月に肉離れと判明した。本格的な練習を再開できたのは、ようやく今月に入ってからだ。
 これまで右脚の故障が多かっただけに「察知できなかった」という悔しさもある。故障による出遅れは痛いが、「勝負の世界で生きていきたい」と師走の寒さに負けない情熱がある。
 リハビリ期間中はチームの様子をじっくり観察した。「けがをして離れるから見える部分がある。走るだけが役割ではない」。さえない表情をする若手がいれば積極的に声を掛け、主将として仲間を鼓舞した。
 順大時代に箱根駅伝で活躍し「山の神」と呼ばれたが、その後の競技生活は谷もあった。昨年9月の東京五輪の代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ」(MGC)は25位に終わるなど、これまで五輪には縁がない。社会人になってからは圧倒的に苦労の方が多かった。
 30代も半ばを過ぎれば同世代の選手が次々とシューズを脱いでいく。「『よくやっているな』って声を掛けてもらえるのが自分の栄養になる。より長く、より強い選手でいたい」と向上心は尽きない。
 来年は社会人15年目のシーズンとなる。出場する大会は若い頃と比べ、大幅に減った。「出し惜しみをしたくない。『これがラストだ』と思いながら走るレースを一回でも多く続ける」。勝負に飢えている。

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