仙台初売り静か 事前予約で行列短く

開店を待つ買い物客が大幅に減った藤崎本館前=2日午前7時10分ごろ、仙台市青葉区
昨年の藤崎本館前。早朝から長蛇の列ができた=2020年1月2日午前7時10分ごろ
例年なら大勢の買い物客がひしめき合う福袋売り場も、今年は事前予約や分散販売によって整然とした様子を見せた=2日午前8時20分ごろ、仙台市青葉区の仙台三越

 2日始まった仙台初売りの風景は新型コロナウイルスの影響で様変わりした。仙台市内の大型店は感染拡大防止のため開催日の延長や福袋の事前予約に取り組み、来客は分散。ウィズコロナの新様式による「静かな初売り」に、各店は手応えを感じている。
 青葉区の藤崎本館。午前8時の開店前に列を作ったのは、前年比9割減の約1000人だった。入店客数は午前10時で8割減、午後2時で5割減と徐々に回復し、例年の早朝集中を避けることができた。
 人気の食品福袋の販売を4日以降に繰り延べたことも大きい。小野寺宣克専務は「想定より出足は鈍かったが、安全が最優先。『密』にならない初売りの新しい形を示せた」と胸を張る。
 例年は広瀬通まで約300メートルの行列ができる仙台三越前でも、開店を待つ客は8割減。予約福袋の受取日を4~6日に設定したことも影響した。千葉祐司営業統括部長は「客足が読めなかったが、結果的にゆっくり買い物できる環境をつくれて良かった」と話した。
 大型店が集まるJR仙台駅前も、ペデストリアンデッキを客が埋め尽くすような光景はなく、エスパル仙台の列は8割減。山本信也店長は「何とか開催できて良かった。3日の初売りでも趣向を凝らした福袋がそろうので、同じくらいの人が来てほしい」と期待した。
 イービーンズの佐藤勝彦館長は「大きな混乱はなく営業できた」と胸をなで下ろす。飲食の振る舞いを取りやめ、ライブ観覧は予約制にした。事前の呼び掛けもあり、開店前の行列はなかった。
 市中心部商店街活性化協議会などは、商店街4カ所にサーマルカメラでの検温や手指消毒ができる「感染対策ステーション」を開設した。山崎浩之会長は「感染予防が最大のサービス。ウィズコロナの新様式として実績を重ねたい」と語る。
 ただ、担当者によると利用者は通行人の1割程度にとどまった。利用した青葉区の60代女性は「何の施設か分からず戸惑った。多くの人が利用できるようもっとPRしたほうがいい」と指摘した。
 仙台商工会議所の鎌田宏会頭は「仙台七夕まつりの中止で経済的な打撃があり、伝統の初売りは何とか開催したいという切実な思いがあった。次の催しに向け、ステーションをたくさんの人に利用してもらえるよう工夫する」と話した。

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