大間のマグロ、億超えならず 関係者ら「このご時世、仕方ない」 豊洲市場初競り

2084万円の最高値で落札された青森県大間産のクロマグロと山口社長(左から3人目)=5日午前、東京都中央区
マグロ漁を終え報道陣の取材に答える田中さん=5日午前10時15分ごろ、青森県大間町の大間港
田中さんの船は5日朝も100キロを超えるマグロを釣り上げた=5日午前10時15分ごろ、青森県大間町の大間港

 5日の東京・豊洲市場の初競りで、青森県大間産のクロマグロが最高値の2084万円で競り落とされた。大間のマグロに最高値が付くのは10年連続。価格は昨年まで2年連続で「億超え」を記録したが、新型コロナウイルスの影響で大幅に下落した。関係者は「このご時世だから仕方ない」と冷静に受け止めた。

 一番マグロを釣り上げたのは、第六十八幸福丸(19トン)の船長で、漁師歴約50年の田中稔さん(65)=青森県大間町=。初競りまでのタイムリミットが刻々と迫る4日早朝、いつもの漁場とはあえて違う場所で最後の勝負を懸けた。

 辺りが見えないほど降りしきる雪の中、大間港から30キロ沖の津軽海峡ではえ縄を投入。約2時間半後、208・4キロと235キロの巨体を釣り上げた。

 田中さんのマグロは過去にも2度、初競りで最高値を得た。「値段が下がるのは予想していた。一番になっただけでもいい。飲んで、借金払って終わりだ」

 大間漁協によると、新型コロナによる飲食店での需要減で、昨年の卸売価格は例年の3分の1に低迷。加えて、昨年末は寒波やしけの影響で一部の漁船が出港できない日もあった。

 坂三男組合長(73)は「漁獲規制もある中、漁師には苦しい時期だった。せめて次のマグロ漁が始まる6月までにはコロナが落ち着いてほしい」と話した。

 大間町の金沢満春町長は「価格はもちろんだが一番マグロを捕るのが漁師のロマン。今後も高値で競ってくれることを期待する」と語った。

河北新報のメルマガ登録はこちら
新型コロナ関連

企画特集

先頭に戻る