還暦校長にサプライズ 仙台・長町中で感謝のお祝い会 謎解き仕立て「生涯最高の誕生日」

サプライズで贈ったメッセージ集を眺める今野校長(左から2人目)と鈴木さん(左)ら生徒会役員

 仙台市長町中(太白区)の生徒会が、今春に定年退職する今野隆校長(60)に感謝を伝えようと、還暦祝いの誕生会をサプライズで開いた。校内を巡るスタンプラリーカードで体育館に誘い出し、全校生徒856人のメッセージ集と感謝の動画をプレゼントした。教え子の粋な計らいに今野校長は「生涯最高の誕生日になった」と感激している。

 誕生会は昨年11月13日にあった。生徒をいつも温かく見守り、新型コロナウイルスの影響で恒例行事が中止になった際も、代わりの機会を設けるべく奔走している姿に感謝を表そうと、10月下旬から準備を進めた。

 開催2日前、校長にスタンプラリーカードを手渡し、サプライズが始まった。1~3年と特別支援の全28クラスを回り、廊下側の壁に貼った文字を集める内容で、2日後に迎えに来るまで終えるよう頼んだ。

 今野校長は休憩時間に校内を巡った。カードの空欄に一つずつ文字を埋めていくと「16時40分に体育館に来ると、今までにない何かが…」という言葉が浮かび上がった。「誕生会の案内状になる仕掛けとは夢にも思わなかった」と言う。

 体育館は真っ暗で、中央に一つだけいすがあった。腰を掛けると、ステージのスクリーンに動画が映し出された。「コロナ下でも学校生活を楽しめるよう考えてくれて、ありがとう」。約4分間、クラスごとに生徒の感謝の言葉が続いた。

 照明がともり、生徒会長の2年鈴木颯世(さよ)さん(14)ら3人と教員が登場。バースデーソングを歌って還暦を祝い、全校生徒が書いたメッセージ集と動画のDVDを手渡した。生徒も教員も涙が止まらなかった。

 今野校長は「生徒の企画力にはびっくり。感謝の言葉に胸が熱くなった。自分は本当に幸せ者で、教員をやって良かったと思う。最後まで楽しく過ごせる学校にしたい」とかみしめる。

 鈴木さんは「普段、なかなか感謝を伝える機会がなかった。すてきな還暦祝いにしてあげようと企画したので、喜んでもらえてうれしい」と目を輝かせた。

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