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石巻圏・新百景>大曲浜獅子舞(東松島市)

災害公営住宅が立ち並ぶあおい地区の公園で力強い舞を披露する大曲浜獅子舞
獅子舞が訪問すると地区住民が集まり、頭をかんでもらうなどして一年の安全や健康を願った

 新たに整備された住宅地の広場で、2頭の獅子が激しく舞う。勇壮な笛と太鼓の音色に誘われ、集まった住民が思わず踊りだした。東松島市大曲浜地区で350年ほど前から続く正月行事「大曲浜獅子舞」が2日、市内で繰り広げられた。

 大曲浜地区は東日本大震災で壊滅的な被害を受けた。地区内の家々を回っていた獅子舞は震災後、仮設住宅を巡回して被災者を励ました。地区住民の移転先「あおい地区」が形成されると、再建された住宅で舞を披露してきた。

 今年は新型コロナウイルスの影響で屋内での演舞は見送った。住民は軒先で獅子を出迎え、地域の復興や家内安全を願った。

 伝統を継承する保存会は震災後、若手が中心になった。土門勇樹会長(38)は「周りの風景は変わったが、受け継いできた意思は何も変わらない。団結力はより強くなった」と語った。

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