大雨の浸水、「雨庭」で軽減 仙台市、青葉山公園に第1号整備へ

公園センターの工事が進む追廻地区=仙台市青葉区

 仙台市は市街地の浸水被害を軽減するため、雨水を一時的にためて、時間をかけて地中や河川に流す植栽空間「雨庭(あめにわ)」の普及に乗り出す。第1号として青葉山公園(青葉区)の追廻地区に整備する「もりの庭園」に設ける。自然環境が持つ機能を社会課題の解決に生かす「グリーンインフラ」の一環で、市内の官民施設に取り組みを広げる。

 もりの庭園は、建設中の公園センター(仮称)南側に整備する。敷地面積は約5800平方メートル。公園センターと共に、2021年度末の完成を目指している。

 雨庭のイメージはイラストの通り。地中に浸透升25基と浸透管を埋設し、庭園内には水のない池を造り、透水性アスファルトを敷いた遊歩道を整備する。

 雨水は浸透升や浸透管から少しずつ地中に逃がし、一時的に池にため、時間をかけて広瀬川へ流す。従来と比べ、広瀬川への雨水流入量は減少すると見込む。

 庭園は、仙台城の御裏林(おうらばやし)を再現するように設計された。雨庭は、青葉山に降った雨が「御清水(おすず)」となって中島池に入り、広瀬川に注ぐ-という、いにしえの水の流れもイメージした。

 市内では19年10月の台風19号の際、降雨量が下水道の処理能力を超え、JR仙台駅前や低地の住宅地などで浸水被害が相次いだ。市は雨庭の普及で雨水の流入が抑制され、下水道の負担が軽減する効果を見込む。

 全国の政令市では、京都市が幹線道路が交わる「四条堀川交差点」などに整備した。国もグリーンインフラ推進戦略の一つとして、雨庭の普及を進めている。

 仙台市建設局の担当者は「下水道設備などグレーインフラの補完として、可能な場所からグリーンインフラを取り入れ、総合的に減災に取り組むことが必要。もりの庭園の雨庭をモデルケースにしたい」と話す。

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