石巻圏・新百景>ギター工房(女川町女川)
<メンテで最高の状態に>
楽器のメンテナンスに使われる工具や機器が並ぶ工房で、若い職人たちが黙々と手を動かす。ギターやベースのメンテナンスと仕入れ販売を手掛ける「セッショナブル」の工房「GLIDE(グライド)」は、東日本大震災後に整備されたテナント型商店街の一角にある。
楽器を作る工房として2016年に開設し、東北の素材や伝統技法を生かしたエレキギターを発売。その後定期的なメンテナンスの必要性を知ってもらおうと、事業をメンテナンスと販売に絞った。
メンテナンスは預かった楽器の状態を専用の機械で測定し、結果を客に知らせて希望を聞きながら1週間ほどで仕上げる。これまで2000~3000本を手掛けた。「弾き方や好みに合わせたケアを通し、楽しい暮らしを実現したい」と梶屋陽介社長(37)。
工房には今日も全国から楽器が届き、最高の状態に仕上げられて持ち主の元へ戻っていく。