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鳴瀬桜華小にシンボルツリー 地元住民が寄贈 新校舎、4月利用開始

大型クレーンを使って作業を進める専門業者

 4月に新校舎での新たなスタートを切る東松島市鳴瀬桜華小の新しい校庭に7日、ベニシダレザクラが植樹された。校名、校歌に「桜」が盛り込まれていることから、昨年11月に教職員や住民有志らで組織した「鳴瀬桜華小さくら応援団」が準備を進めていた。学校のシンボルツリーになる。3月14日は校庭に通じる「桜坂」に、応援団や地区住民らが大島桜6本を植樹する。

 応援団のメンバーで前東松島ライオンズクラブ会長だった農業八木登喜雄さん=同市小野町=が、日本三大桜に数えられる三春滝桜(国指定天然記念物)がある福島県三春町から苗木を購入。10年以上にわたって大事に育ててきたものを寄贈した。

 この日は応援団メンバーや市、学校関係者ら約20人が集合。専門業者が高さ6メートル、重さ2トンにも及ぶ巨木を大型クレーンを使って植える作業を見守った。

 三春滝桜は、四方の枝から滝が流れるように咲き誇ることから名付けられた。関係者の1人は「既に校舎そばには江戸彼岸桜を3本備え、3月には大島桜を植樹する。校名や校歌のように学校だけでなく地元の名所にもなってもらえたらうれしい」と笑顔で話した。

 同小の前PTA会長で応援団の熱海光太郎代表は「子どもたちが桜を見ながら元気に登校してくる姿が目に浮かぶようだ。待ち遠しい」と、今後の成長を楽しみにしている。

 新校舎は町と里山(築山)の中間に位置し、学習環境に恵まれる。高台に立地したことで、住民にとっては災害時の防災拠点にもなり、重要な役割を担うことになる。

 松井五郎さん作詞、中村雅俊さん作曲の校歌「花になろう」には、「春には桜の坂道を 駈(か)け上がれば見える空」「誰かのために いられるような 桜の華になろう」といった文言がちりばめられている。

 こうしたことを背景に、応援団も「学校、地域が一体となり、緑豊かな植栽活動を充実させ、長く親しまれる学校を目指していこう」という趣旨で設立した経緯がある。今後は植樹のほかに、草刈りや花壇への花植えなども計画している。

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