サン・ファン解体 市民団体、県監査委員に支出差し止め請求

 県慶長使節船ミュージアム(石巻市)の復元船「サン・ファン・バウティスタ号」を老朽化に伴い解体し、縮小型の後継船を造る県の計画は検討が不十分だとして、市民団体などでつくる「サン・ファン号保存を求める世界ネットワーク」の有志が12日、計画に伴う公金の支出差し止めなどを求め、県監査委員に住民監査請求をした。

 請求によると、復元船の文化的、歴史的な価値を強調。「解体と、歴史的偉業を後世に残すために県民の力を結集し建造した復元船の保存のどちらに価値があるのか」を検討する必要性を訴えた。

 県の計画は、改修保存との比較など最低限の検討をしておらず、復元船の現状変更に関わる条例の趣旨に反すると指摘。2021年度当初予算案で、解体などの関連事業に計4億5500万円を計上した点に触れ、計画への公金支出は違法で不当だと主張した。

 県庁で記者会見したネットワークの斎藤祐司副会長は「再現不能な復元船を安易に壊していいのか、もう一度考えてもらいたい。解体を決めた議論の過程も明かしてほしい」と語った。

 復元船は1993年完成の木造船。老朽化が進み、県は2017年度に修復を断念した。後継船は繊維強化プラスチック(FRP)製の4分の1の大きさで、24年度に造る計画。

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