困窮者の就活、車で支援 カーシェア協と地元団体連携

就業を促し、生活再建に向けて貸し出される車両

 一般社団法人日本カーシェアリング協会(石巻市駅前北通り1丁目)は、就労支援などに取り組む地元の団体と連携し、新型コロナウイルスの感染拡大で経済的に苦境に立たされる困窮者に車を低価格で貸し出し自立につなげる事業に乗り出した。協会は「車がないことで就業に支障があるとの意見も多く、生活再建を促す糸口にしたい」と力を込める。

 同協会は先頃、県内の自立支援窓口の相談員を対象に生活困窮者と車の関係についてのアンケートを実施。その結果、車がないことで受けた相談では「就職活動ができない」が9割、「通勤ができない」が7割に達していることが分かった。さらに「車の関連経費が生活を圧迫している」との回答も8割を超えた。

 こうした現状に同協会は、就業に向けた車の必要性と、車両維持費に抑制の観点から「生活お助けカーリース」の事業を計画。石巻市の生活困窮者自立支援制度の就労準備支援、家計改善支援の事業を受託する団体「ひありんく石巻」(石巻市立町1丁目)に呼び掛けて、1月末から本格的に事業を始めた。

 協会が手掛けるカーリースサービスは本来、月額1万5000円だが、同事業では軽自動車の場合は同5000円(車検代、自動車税、自賠責保険含む)と低価格にした。登録手数料など初期費用もかからない。

 契約は、生活安定に向けてひありんく石巻と策定した家計改善、就労準備の支援プログラムに取り組むことなどが条件。貸出期間は原則1年以内となっている。

 利用者が協会に車の貸し出しについて相談した後、ひありんく石巻が自立に向けた計画を策定し、協会に貸し出しを申し込む。名義変更の準備が整い次第、契約手続きを完了させ納車となり、就職活動や家計改善に役立ててもらう。

 カーシェアリング協会の石渡賢大事業部長は「コロナ禍が長期化する。今後は経済的にただ車を貸し出すだけではなく、就業や生活再建を含めたきめ細かい支援が一層求められてくる」と見通す。

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