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サン・ファン号フォーラム 保存求め、活動報告 石巻

復元船解体阻止運動の経過を報告し、今後の活動を確認したフォーラム

 市民団体「サン・ファン号保存を求める世界ネットワーク」は13日、石巻市石巻中央公民館でフォーラムを開き、県慶長使節船ミュージアム(同市渡波)にある木造復元船「サン・ファン・バウティスタ号」の県の解体方針に反対する活動を報告した。

 市民ら約80人が来場した。ネットワークの斎藤祐司副会長ら5人が事例研究や運動の内容を説明。公金の支出差し止めを求めた県監査委員への住民監査請求が却下されたことを弁護士が説明し、再請求や行政訴訟を検討していることを明らかにした。

 横浜国立大の平山次清名誉教授(造船工学)は、ドックの水を砂に入れ替え、屋根を付けて修理、補強をすれば、乾燥状態で長期保存できると提案。復元船を建造した村上造船所に勤めた高橋国益さんは「外板を繊維強化プラスチック(FRP)、内部はウレタン発泡で固め、地上に置けば木造船として残せる」と話した。復元船をテーマにした演劇も上演された。

 1993年に完成した復元船は老朽化が進み、県は修復を断念した。解体後、2024年度に4分の1の大きさでFRP製の後継船を造る方針。

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