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医療と交流の複合施設「いろどりの丘」完成 東松島・野蒜

商業施設のカフェ、レストラン。緑と陽光にあふれる
木のぬくもりが感じられる商業施設側の外観

 東日本大震災の防災集団移転団地として整備された東松島市野蒜ケ丘団地に、診療所と介護施設、レストラン、大浴場などの複合施設「いろどりの丘」が完成した。東京のNPO法人日本医療開発機構が建設、北原病院グループが運営する。コンセプトは「集い、愉(たの)しみ、健康になる」。医療の枠を超えて地域住民の交流と健康づくりを進め、宿泊機能も備えた商業施設と連動して交流人口の拡大を図る。

 落成式が14日、現地で行われ、地域住民も交えて完成を祝った。診療所と介護施設は22日にオープン。商業施設は4月中旬以降の営業開始を予定している。

 敷地約7000平方メートルに木造2階(医療・介護部分は平屋)の施設を建設。延べ床面積は約1000平方メートル。用地は市が無償貸与した。

 総工費は約4億6000万円。商業施設部分に県の交流人口拡大事業補助金を、医療・介護部分に市の助成金を活用した。

 日本医療開発機構を含む北原病院グループは震災後、市内で診療所開設や訪問リハビリテーションなどを展開してきた。

 いろどりの丘には、震災後に同市川下響に開設した北原ライフサポートクリニック東松島が移転。通所と宿泊、訪問サービスを提供する小規模多機能居宅介護施設が併設される。

 一般利用もできる商業施設はカフェ、レストラン、岩盤浴と大浴場、多目的ルームなどを備える。施設内は木のぬくもりと緑にあふれる。宿泊スペースは5室あり、計10人が泊まることができる。

 同機構の北原茂実代表理事は約80人が参列した落成式で「この施設は、皆さんを含むわれわれの家。みんなで考え、絆を結ぶ。今後もより良い地域、社会づくりを一緒に進めていきたい」と述べた。

 渥美巌市長は祝辞で「震災から10年、心の復興、ソフト事業が最優先の時代になる。(施設、機構と)しっかりと連携していきたい」と話した。

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