南浜・祈念公園にモニュメント 知事、石巻市長ら除幕
東日本大震災犠牲者の鎮魂と追悼、未来への希望を象徴するモニュメントが、28日開園する石巻南浜津波復興祈念公園に建立され、18日、関係者ら100人が出席して除幕式が行われた。「風の環(わ)2011 絆」と題したモニュメントは、仙台市出身の彫刻家武藤順九さん(71)が手掛けた。
震災後の2011年4月に訪れた石巻市南浜地区で、がれきの間で命を育んだ小さい双葉に感動。写真に収め、作品のモチーフにした。イタリア大理石で制作し、幅3メートル、高さ2・1メートル、奥行き90センチ。
「人間愛、命の尊さ、未来への希望を語り合っていく場」(武藤さん)としての願いを込めた。約2年をかけた最大級の作品で、彫刻家人生の誇りだという。
13年3月に県内企業の有志などで一般社団法人として設立された建立プロジェクト理事長の藤﨑三郎助藤崎社長は「鎮魂と追悼のよりどころ、未来への希望の象徴となることを願う」とあいさつした。
村井嘉浩知事や浅野亨石巻商工会議所前会頭らも列席した。亀山市長は「祈念公園でモニュメントを受け入れる空間に設置された第1号。公園を訪れる人々の震災における追悼と未来に向かう希望の象徴となるよう、大いに期待する」と祝辞を述べた。
プロジェクト実行委員長の峯岸良造一条工務店宮城会長は「祈りの場が実現できて感無量だ」と謝辞を述べた。