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石巻河南道路の事業化決定 蛇田―北村間、7.8キロ整備へ

 国土交通省は30日、石巻市の蛇田、河南両地区をバイパスなどで結ぶ国道108号「石巻河南道路」の整備を正式決定した。2021年度の新規事業に組み込んだ。急カーブや道幅が狭い区間の解消などにより産業や医療での安定輸送の確保が期待される。着工、完成時期は未定。

 東北地方整備局が21年度予算に調査設計費1億円を計上。道路の詳細設計や用地の検討を進める。

 石巻河南道路は石巻市蛇田から同市北村までの約7.8キロ。菰継(こもつぎ)交差点(石巻市蛇田)から畳石交差点(同市須江)までの約2キロは2車線を4車線に拡幅する。畳石から北村交差点(同市北村)までの約6キロは盛り土で2車線のバイパスを整備する。総事業費は約210億円。交通量は1日1万900台を見込む。

 飼料、製紙、木材業などが集積する石巻港周辺の接続性向上で、県内内陸部や山形県庄内地方との物流網が強化。救急搬送の円滑化や生活道路との機能分担も図られる。

 石巻市の亀山紘市長は「産業、観光、医療アクセスや災害時の物資輸送に大きく寄与し、石巻圏域のさらなる発展が期待される」との談話を出した。

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