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日本ウェルネス宮城高サッカー部 元仙台レディース監督の千葉さん、就任

真新しいユニホームに身を包んだ新入部員を前に指示を出す千葉さん

 プロサッカーのベガルタ仙台レディース(現マイナビ仙台レディース)などの監督を務めた石巻市出身の千葉泰伸さん(50)が、創部したばかりの日本ウェルネス宮城高(東松島市小野)のサッカー部初代監督に就任した。注目の初采配は30日の地元交流大会を予定している。

 3月中旬から新入部員となる1年生11人を指導する千葉さんは「飛び抜けた選手はいないが、それぞれ個性があり、今後の成長が楽しみ。個人、チームとしてレベルアップが図れるよう頑張りたい」と決意を語る。

 千葉さんは石巻工高時代にMFとして日本ユース候補になった。順天堂大4年生の時にキャプテンを務め、総理大臣杯で大学日本一にも輝いた。1年下の後輩には元日本代表の名波浩さんや、元Jリーガーの森下仁志さんがいる。

 大学卒業後、プロサッカー選手としてブランメル仙台やベガルタ仙台で活躍。引退後はジェフユナイティッド市原の育成部コーチ、ベガルタ仙台のジュニアユース、ユース、レディースの監督を務めた。

 プロの指導者が高校のサッカー部で監督に就任するのは県内で初めて。千葉さんは「何とか試合に出られる部員は確保した」と笑わせながら現在は週4回部員たちに技術、戦術、フィジカルを指導している。

 「サッカーの知識があまりないので教え込むのが大変だが、うまくなろうという意欲があり、素直に耳を傾けるところは教えがいがある」と語る。ショートパスでつなぐ理想のサッカーを追いながらレベルアップを図る考えだ。

 チームの成績次第で首になる厳しいプロの世界にいただけに「勝敗にもとことんこだわっていきたい」と強調する。「試合に勝てば学校の知名度が上がり、良い選手も入ってくる」と部員の奮起を促す。

 11人は県内出身者でこのうち3人は寮に入った。石巻中出身の亀山凌汰さんは「プロで活躍した千葉監督の下で、サッカーを習いたかった。教え方がうまくて分かりやすい。早く勝利に貢献できるよう期待に応えたい」と闘志を燃やす。

 千葉さんは11人の適正を見極めた上で主将やポジションを決めるという。3月30日夕にはチームカラーとなる赤を基調にしたユニホームも到着した。

 真新しいユニホームに着替えた部員たちは「見た目も鮮やかで着心地も良くて気力も高まる。これから頑張りたい」と口をそろえ、デビュー戦となる30日の試合を心待ちにしている。

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