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石巻市長選 立候補予定5氏、公開討論 復興後の将来像提示

5人が目指す政策を訴えた討論会

 任期満了に伴う石巻市長選(18日告示、25日投開票)の立候補予定者5氏による公開討論会が10日、オンライン形式で開かれ、東日本大震災からの復興後を見据えた市の将来像などでそれぞれの主張を展開した。

 市議阿部和芳氏(61)、元衆院議員の医師勝沼栄明氏(46)、元県議斎藤正美氏(66)=自民推薦=、元市包括ケアセンター所長の医師長純一氏(54)、農業手伝い豊沢幸四郎氏(59)が出席。東北大大学院の河村和徳准教授が進行役を務めた。

 それぞれがまちづくりのビジョンを語った後、「人口減少緩和の鍵である若者世代・女性に向けて」「暮らしやすいまちの実現に向けて」「誰もが稼げるまちの実現に向けて」の3テーマで意見を交わした。

 阿部氏は市民参加型のまちづくりを進めると強調し、「稼げる街、にぎわう街、備える街の3本の柱が重要だ。20代から40代前半までの女性が少ない。女性が働きたくなる企業誘致や起業を促進する」と述べた。

 人口減や高齢化といった課題に触れた斎藤氏は「柔軟に対応し、活力に満ちた市民が誇りを持てる街を目指す。政治経験や国、県とのパイプを生かし、未来へ責任ある市政を実現させる」と語った。

 勝沼氏は復興後の自立した市政運営を掲げ、「弱者に優しく、頑張っている人がより頑張れる街にする。医療、介護を増強させ、若者や外から来た人が可能性を感じられるまちづくりを進める」と話した。

 市立病院開成仮診療所長も務めた長氏は「復興政策に関わりたかった。医師と行政経験があるのが強み。日本一のコロナ対策と地域包括ケアを行うことで、市民が安心できる生活を提供できる」と述べた。

 豊沢氏は復興は進んでも社会課題は解決していないと指摘し、「子育て費用を全額補償し、人口を増やす。女性が働ける環境を整えるため、企業内託児所を推進し、市役所にも作る」と語った。

 討論会は石巻青年会議所が主催し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信した。17日まで視聴できる。

石巻市長選挙に伴う石巻市市政公開討論会 - YouTube

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