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しょくば拝見>コーヒー製造販売・珈琲工房いしかわ(石巻市北村)

「石巻の底力をみせたい」と張り切る石川社長(右から3人目)と従業員たち

<古里を応援 心を癒やす>

 歯科技工士の石川光晴社長(65)は趣味で焙煎(ばいせん)して知人らに贈ったコーヒーが好評で「売ってほしい」と依頼されたことがきっかけで製造販売を始めた。

 1号店は約20年前に石巻市立町に構えた。シャッター通りの活性化のため市が募ったチャレンジショップに応募し、約10平方メートルの店だったが東日本大震災で被災し閉店するまで続けた。

 石巻市北村の本店には常連客らが訪れる。同市恵み野2丁目の女性(61)はブレンドやモカなどの豆を購入。「いしかわのコーヒーが一番好き。香りとこくがあり、リッチな気分になれる。震災後は気持ちも和らぐ」と笑顔で話した。

 石川社長は「高品質で鮮度のいい生豆を輸入し焙煎している」と、ファンを獲得する秘訣(ひけつ)を明かす。

 経営方針は「石巻の人に愛される商品づくり」。石巻の名称が入ったパックや、市民に親しまれている日和山などの絵をラベルにした6パック入りの「石巻の香り」シリーズを作った。

 自慢の焙煎技術を生かしたコーヒー風味のようかんと大福も販売し、ヒット商品となった。和菓子との新しいコラボ商品を生み出した石川社長は「石巻地方の手土産として広めたい」と語る。現在、日持ちする土産品の研究開発を進めている。

 「コーヒーは癒やし効果があり、人と人とのつながりを育てる」と石川社長。「震災から10年。復興に向けて歩みを進める石巻の底力をみせたい」と意気込む。

■会社概要
 2011年9月に法人化。資本金は500万円。従業員はパートを含め18人。本店(午前10時~午後5時、火曜・水曜日定休)のほか、マンガッタンカフェ・えき(JR石巻駅構内)、いしかわS-PAL店(仙台市青葉区)がある。石巻市内のスーパーやいしのまき元気いちばでも商品を扱う。石巻市北村小崎一15の3。0225(24)8220。

珈琲工房いしかわ - こだわりの自家焙煎コーヒー

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