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石巻市長選きょう投開票 将来像巡り論戦

長  純一氏
勝沼 栄明氏
阿部 和芳氏
斎藤 正美氏

 任期満了に伴う石巻市長選は25日、投票が行われ、即日開票される。3期目の現職亀山紘氏(78)が今期限りでの引退を表明。新人4氏が東日本大震災からの復興後や人口減少を見据えた市の将来像を巡り論戦を展開してきた。開票は午後9時半に市河北総合センターで始まり、11時半ごろに大勢が判明する見通し。

 立候補しているのはいずれも無所属の元市包括ケアセンター所長の医師長純一氏(54)、元自民党衆院議員の医師勝沼栄明氏(46)、元市議阿部和芳氏(61)、元県議斎藤正美氏(66)=自民・立民推薦=。

 長氏は医師と行政での経験をアピールし「市民の命と暮らしを守り、石巻を再生する」と強調。市立病院改革や日本一の新型コロナウイルス対策、市内全域の医療充実、女川原発再稼働反対を訴えた。24日は市中心部や蛇田地区などで遊説し、支持拡大に努めた。

 勝沼氏は「今さえ良ければではなく、10~20年後を見据えて選んでほしい」と主張。候補者で一番の若さと医師と国政の経験を前面に「市長が変われば、役所も職員も変わる」と市政刷新を訴えた。24日は桃生、河南、蛇田、稲井などを回り、支持固めを徹底した。

 阿部氏は地元市議としての経験を強みに政策を提示。子育て環境や雇用の充実をはじめ、産業の活性化や行財政改革を掲げた。「今度こそ先頭に立ち、石巻再生に全力を尽くす」と覚悟をアピール。24日は牡鹿地区をスタートし、旧市内全域で支持を呼び掛けた。

 斎藤氏は後援会や支援を受ける政党の組織力も生かして票固めに注力する。豊富な政治経験を生かした石巻圏域の連携強化や交流人口の拡大策を掲げ、「市政のかじ取り役に選んでほしい」と求めた。24日は地元の蛇田地区など旧市エリアを遊説して回った。

 投票は午前7時から午後8時(一部は午後5、6時)まで市内106カ所で行われる。開票終了は26日午前0時を予定。

 17日現在の有権者は12万1001人。

<石巻市長選立候補者(届け出順)>
長  純一 54 医師    無新
勝沼 栄明 46 元衆院議員 無新
阿部 和芳 61 元市議   無新
斎藤 正美 66 元県議   無新(自・立推)

◇私の一票

<産婦人科開設を> 小野寺七恵さん(46)=(洋服店経営、石巻市鋳銭場)

 その道のエキスパートの新人4人の争いで、大いに関心があります。頑張っている人が報われるようなまちづくりを進めてくれる人を新市長に選びたい。

 東日本大震災後、産婦人科のある医療機関が2カ所に減り、コロナ禍で里帰り出産もできない現状です。市立病院への産婦人科の開設を望みます。いざという時に頼れる所があり、安心して子どもを産み育てる環境を整えてほしい。

<希望感じる街に> 渡辺  秋さん(35)=(会社員、石巻市開北2丁目)

 地元は石巻だが、20代の後半まで県外に住んでいた。仕事や生活を送るだけではない楽しみが街になければ、若者はどんどん外に出て行ってしまう。食事一つ取っても、もっと魅力のあるお店が並ぶような活気ある街になってほしい。

 市内には街の活性化を図ろうと頑張っている若者もいる。世代や経済の循環を促進させて、希望を感じられる街づくりの施策に取り組んでもらいたい。

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