河北抄(5/1):多賀城市の東北歴史博物館で開催中の「デン…

 多賀城市の東北歴史博物館で開催中の「デンマーク・デザイン」展で、1組の家具が目に留まった。ハンス・ウェグナー、フィン・ユールと共にデンマークを代表する近代家具のデザイナーであるアーネ・ヤコブスンが、自ら設計した小中学校のためにデザインした机と椅子だ。
 ウェグナーの「ザ・チェア」、ユールの「ジャパン。ソファ」などの傑作と並んだヤコブスンの作品は一見、学校で見掛ける合板と鋼管製だが、よく見るとだいぶ違う。机の天板はU字に湾曲し、できた空間に教科書などが収納できるようになっている。背もたれと座面を合板1枚で担う椅子は、上下左右に緩やかにカーブして子どもたちの体を支える。
 今の机や椅子では当然のような意匠を、デンマークでは1955年に実現していた。日本の小学校で木製長机1脚を2人で使っていた時代に、教育環境の質的向上をデザイン面から進めていた。
 「良いものを長く使う気質は日本人と似ている」と同館の学芸員。細部まで考え抜かれたデザインの奥深さを感じてみてはいかが。

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