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コバルトーレ女川に新戦力 選手紹介

新加入した佐藤稜馬選手
法師人将大選手
真口幸太選手
酒井隆也選手
奥山泰裕選手
横山英雄選手

 社会人サッカーチームのコバルトーレ女川は今シーズン、10人の新戦力をチームに迎えた。元ジュニアユース所属の高校生から指導者経験のあるベテランまで幅広く加入。日本フットボールリーグ(JFL)昇格を目指すチームに厚みをもたらした。期待の選手を紹介する。

▼FW・佐藤稜馬選手(宮城水産高1年)

<地元高校生が新戦力に>

 社会人サッカーチームのコバルトーレ女川に高校生選手が誕生した。宮城水産高1年の佐藤稜馬選手(15)は10年間、同チームのアカデミーで力を養ってきた。トップチームの選手らに鍛えられながら高みを目指している。

 2、3歳の頃から、家の前でボールを蹴ったり触ったりしていた。5歳でアカデミーに入団。ジュニア、ジュニアユースを経てこの春、トップチームへの加入が決まった。佐藤選手は「声が掛かり、すぐに行きたいと言った。チームが好きなので本当にうれしかった」と話す。

 チームのコンセプトでもあり、10年間培ってきたパスサッカーが持ち味。得意技はスルーパスだ。FWとして自らゴールを狙う姿勢も忘れない。キック力をはじめとする全身の筋力向上が課題だ。身長177センチ、体重57キロ。社会人相手に戦うには体作りは必須だ。前線で体を張れるよう食後の筋力トレーニングに力を入れている。

 チーム最年少だが、「周りが大人だからこそより多くのことを吸収できる。ミスをすると厳しい声もあるが、必ずアドバイスをくれる」と語る。丸刈りの特徴から付けられた「マルコメ」の愛称で親しまれている。

 同じポジションで活躍する竹田そら選手(23)のように、積極的にゴールに向かうプレーを目標とする。

 今は周囲の仲間にボールを預ける場面も目立つが「ゴールだけを見て、自ら得点できるプレーヤーになりたい」と力を込める。GKの選手に協力してもらい、ミドルシュートの練習に励む。阿部裕二監督(49)は「スペースを見つけるのがうまく、得点に絡んだ決定力なら他の選手にひけをとらない」と評価し、今後の活躍に期待を寄せる。

▼MF・法師人将大選手(24)

<球際の戦いが得意>

 チームのかじ取り役のボランチを務める。守備的MFとしてプレーを展開しつつ、パスゲームを重視するチームの攻撃的なサッカーも両立させる。

 球際の戦いを得意とする。相手選手との1対1でボールを奪い、テンポ良く前線へパスを出して攻撃につなげる。「次のプレーを予測し、得点につながるアシストを出す。味方との距離感を意識しながら位置取りをするよう心掛けている」と話す。

 加入からプレーの幅を広げ、ミドルシュートなどを繰り出す攻撃的なサッカーを目指す。リーグ戦では5得点10アシストを目標に掲げる。「試合を通して前線に上がる回数を増やし、アシストを含めて得点に絡めるようなプレーヤーになりたい」と語る。

 1997年3月、栃木県出身。栃木SCユース-作新学院大-ラインメール青森FC。167センチ、65キロ。

▼MF・真口幸太選手(25)

<試合のテンポ操る>

 東北社会人リーグ1部で昨シーズン優勝した「ブランデュー弘前FC」から移籍。全国大会でも主力選手として活躍していた。チームではMFとして攻撃のリズムをつくる。

 中盤からピッチを見渡し、試合展開をコントロールする。ボールを受ける際のタッチ数やパスの強弱を使い分けることで試合のテンポを操る。「自分の役割はチームの状況を冷静に見ること」と話す。

 自ら得点に絡む場面もある。中盤のサイドからドリブルで切り込み、ゴールを狙う。ボールを持っていないときは相手守備の裏を突く動きも意識する。

 アシストと得点の両方を2桁に乗せることを目標に掲げる。「東北リーグで優勝し、必ずJFL昇格につなげる」と力を込める。

 1996年4月、大阪府出身。大阪産業大-ブランデュー弘前。168センチ、63キロ。

▼DF・酒井隆也選手(29)

<精度の高いクロス>

 利き足の左足を生かし、精度の高いクロスを供給する左サイドバック。元々はセンターバックを主戦場とし、ボランチの経験もある。

 徹底した守備だけでなく、敵陣での突破力も備える。攻撃の組み立ての起点となる役割に「攻撃への切り替えの時間をつくり、質の高いトラップとパスを出したい」と話す。パスの精度を課題とし「体の向きや距離感を意識し、より速く次のプレーにつなげたい」と意気込む。

 細かくパスをつなぐプレーが印象深く、個々の技術力が高いと感じていたコバルトーレ女川。「チームを盛り上げる声掛けも大事にしている。地域密着のチームを勝利に導きたい」

 1992年5月、神奈川県出身。Y.S.C.Cユース、アイゴッソ高知、松江シティFCなどを経てFC刈谷から移籍。180センチ、73キロ。

▼MF・奥山泰裕選手(35)

<隙を突く動き意識>

 元Jリーガーで一度は現役を退いた。昨年は選手としても4年間所属した日本フットボールリーグ(JFL)のラインメール青森FCでコーチを務めた。しかし「体が動くうちにプレーしたい」との思いから、13年ぶりの地元宮城でプレーヤーに返り咲いた。

 ポジションはサイドハーフ。素早いドリブルとFWへの正確なクロスを得意とする。攻守ともにピッチを縦横無尽に駆け巡り「相手が嫌がるよう隙を突く動きを意識している」と話す。

 チーム最年長。「やりたいことだけをするのがサッカーじゃない。相手の強みを消すことなど幅広いプレーをチームに浸透させたい」と意気込む。

 1985年11月、多賀城市出身。塩釜FC-東北学院大、ジェフ千葉、ガイナーレ鳥取などを経てラインメール青森FCから移籍。170センチ、65キロ。

▼DF・横山英雄選手(24)

<全体見て相手崩す>

 相手守備の裏を突くロングパスを得意とする。センターバックとして「前の選手が走っているのを見逃さず、全体を見るようにしている。近くの選手とも連係し、テンポ良く相手を崩したい」と話す。

 利き足は右だが、両足を巧みに使い分ける。位置取りやボールの持ち方に応じた蹴り方ができるのを強みにして攻守に貢献する。練習では球際での競り合いやパスの精度を磨く。

 コバルトーレの印象は「細かいパス回しがうまく球際に強い。前のチームと比べて年齢層が広いけど、雰囲気が良く楽しめる環境がある」と語る。チームの目標は2018年以来のJFL昇格。「JFLを経験したチーム。昇格に向け、練習の熱量を上げたい」と気合を入れる。

 1996年7月、愛知県出身。大阪桐蔭高-山梨学院大-FC刈谷。179センチ、70キロ。

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