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石巻地方新入児童・生徒数 約10年で5064人減少 単独での行事、難しく

 石巻地方の2021年度の新入児童・生徒数がまとまった。11年度の東日本大震災の発生に伴う人口減、人口流出や少子化などの影響で震災前の10年度に比べ、全体で5064人減少した。学校の統合再編も進み、小学校は56校から42校、中学校は27校から22校になった。(数字は全て5月1日現在)

 石巻市内では大規模校と小規模校の格差が広がり、児童、生徒数が少ない小中学校では、学校行事も単独では難しく、合同開催するケースも出ている。

 石巻市は10年度に児童8711人、生徒4604人の1万3315人を数えたが、減少傾向に歯止めがかからず、19年度には児童6426人、生徒3404人の9830人と1万人割れとなった。

 本年度は33小学校で児童6171人、18中学校で生徒3335人の9506人。43小学校で児童数は8711人、21中学校で生徒数は4604人だった10年から計3809人減少したことになる。

 小学校で最も児童数が多いのは蛇田の759人で、各学年4クラスある。次いで釜の397人、向陽の376人の順。中学校は蛇田660人、石巻357人、渡波299人と続く。蛇田小、蛇田中の新入児童、生徒はそれぞれ115人、243人を数えた。

 一方で、小学校で最も少ない東浜は5人、中学校は荻浜の4人。東浜は新入生ゼロ、荻浜は1人だった。2年ぶりに新入生2人が入った寄磯小は8人、鮎川と大原は、それぞれ15人となっている。

 学区再編に関しては、地域住民や保護者らの理解、協力はもとより、通学可能範囲、安全性、地域コミュニティーにおける学校の意義など配慮しなければならない点も多い。

 市教委の小・中学校学区再編計画では、旧町単位に少なくとも一つの小・中学校を残すことを基本にしている。市教委の今後の手腕が問われそうだ。

 東松島市は10年度には児童2614人、生徒1299人の計3913人を数え、4000人目前だったが、翌11年度から減少傾向に。本年度は、児童2027人、生徒1057人の3084人まで落ち込んだ。

 8小学校で最も児童数が多いのは、矢本東の483人。最少は大塩の121人。3中学校では矢本一が517人、矢本二が344人、鳴瀬未来が196人。

 女川町の児童数は473人から201人に、生徒数も257人から103人と、共にほぼ半減以下となった。新入児童は女川小が37人、女川中が31人だった。

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