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「おもいやりロッカー」商品化 東松島・福祉器具設計会社が開発

障害者用に使いやすく開発した「おもいやりロッカー」(下から2段目の開いてる箇所)

 東松島市赤井で福祉器具設計を手掛ける「Protect you(プロテクト ユー)」は、障害者がスムーズに使用できる引き戸式のロッカーを開発し、市内の健康関連施設に初めて設置した。今後は福祉にとどまらず、宿泊、スポーツといった幅広い施設で普及を目指す。

 意匠登録を済ませるなど半年以上掛けて商品化。「おもいやりロッカー」と名付け、東松島市矢本の市健康増進センターゆぷとの更衣室に先日、据え付けた。

 個別に上下に分割された通常の更衣ロッカーの扉は手前に引き寄せて開けるが、同社の製品は左右に動かす引き戸にしたのが特徴。車いすに乗った障害者は扉を引き寄せる動作がなくなり、体への負担などが軽減するという。

 設置は比較的狭いスペースにも可能。既存ロッカーを活用したい時は本体そのものを取り換えず、必要箇所だけの部分的な組み換え施工で対応する。

 両親の介護を契機に高速道路管理運営会社を退職し、昨年7月に創業した斎藤洋隆社長(47)は「東松島市はSDGs(国連の持続可能な開発目標)に先駆的に取り組み、福祉や健康に配慮したまちづくりも進めている。住みやすい生活環境の推進に少しでも貢献したい」と力を込める。

 同社は誰もが使いやすいユニバーサルデザインの商品開発に注力し、既に車いすを楽に押せるアタッチメントグリップも完成させている。

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