カモシカ、四つ目? 1本角! 石巻の岡本さん撮影
「神(仏)様の使いかと思った」と話すのは、石巻市駅前北通り4丁目の会社員岡本栄司さん(80)。5月22日午前11時ごろ、登米市津山町柳津・柳津虚空蔵尊(やないづこくぞうそん)の駐車場付近。気配を感じて振り向くと1頭のカモシカの姿があった。
岡本さんとの距離は約30メートル。カメラの望遠レンズをのぞくと、ちょっと変わったカモシカだった。撮影した画像を家で確かめると、目が四つあるように見える。毛色も少し違う、角も折れたのか1本だけだ。
画像を東北野生動物保護管理センター(仙台市)に照会してみた。センター代表社員の宇野壮春さんによると、目のように見えるのは「眼下腺」で、全てのカモシカにある。そこから出る分泌物を木や岩に擦り付け、縄張りを強調する。「これだけ大きく発達し、はっきりと目のように見える個体は珍しい。分泌物がたまっているのだと思う」。
専門家も驚かせた「使い」は、さっそうと山に消えた。(山)