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奥松島体験ネット、県の観光功労受賞 自然生かし交流人口拡大

震災1年後には活動を再開。漁業体験に臨む子どもたち

 東松島市宮戸の漁業者で構成する「奥松島体験ネットワーク」は、県観光連盟(会長・村井嘉浩知事)が表彰する本年度の観光功労者に選ばれた。奥松島の豊かな自然と産業を組み合わせた体験プランを提供し、都市部との交流人口拡大に貢献してきた活動が評価された。

 2003年に発足したネットワークは宮戸地区の漁業者13人で組織し、かご漁や地引き網漁、シーカヤックなどの体験メニューを提供する。地域の漁業者が個別に受け入れてきた体験事業を一元化し、修学旅行など大人数の受け入れにも対応。参加者は18年間で約1万9000人に上る。

 東日本大震災で漁業施設などに甚大な被害を受けたが、1年後に再開。昨年からの新型コロナウイルス禍でも感染対策を講じて、修学旅行の行き先を観光地から農漁村へと切り替えた小中学生や、家族連れを受け入れている。

 表彰式が8日、仙台市であり、ネットワーク代表で民宿を営む小野文義さん(38)が村井知事から賞状を贈られた。小野さんは9日、東松島市役所で渥美巌市長に受賞を報告した。

 渥美市長は「体験型観光は記憶に残り、リピーターになりやすい。今後も交流人口の拡大に貢献してほしい」とたたえた。小野さんは「参加した子どもたちが喜んでくれるのがやりがい。若い人にも活動に参加してもらい、長く続けたい」と語った。

 本年度の受賞は1団体2個人。団体での受賞は東松島市では初めて。

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