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折れたバット材料に制作 石巻こけし工房、東北楽天とコラボ

折れたバットで作られたこけし
イベントに向けて準備を進める林さん

 石巻市立町2丁目の石巻こけし工房「Tree Tree Ishinomaki」は、プロ野球東北楽天とコラボしたこけしを18~20日、楽天生命パーク宮城(仙台市)で行われるオリックス戦で展示・販売する。同期間は「がんばろう東北シリーズ」と銘打って開催。東日本大震災を風化させないため、球場の内外で展開される企画の一つとして、被災地の情報発信に貢献する。

 石巻こけしには通常、イタヤカエデを用いるが、今回は浅村栄斗内野手や岡島豪郎外野手らが練習、試合で使った際に折れたバットを材料にした。

 ヘッドやグリップエンドなどから作られ、地面に触れた時に付いた土や芝の緑など使用感を残しているのが特徴。高さは3~18センチで正面に選手の名前や背番号、チーム名が刻印されているものもある。

 期間中はスタジアム正面広場で展示・販売を予定する。2、3体のセットで2万円から。東北楽天の担当者は「手に取ってもらい、被災地の作家さんが頑張っていることを知ってほしい。震災のつらい思いも元気に変えたい」と話している。

 こけし工房の林貴俊さん(47)は「制作過程で、バットから打球音やファンの歓声など、球場の雰囲気が伝わってきた」と語り「廃棄されてしまうものを再利用することでSDGs(持続可能な開発目標)にもつながる。こけしを見て触って、石巻を知ってもらえればうれしい」と期待する。

 「がんばろう東北シリーズ」では、左翼席後方にあるスマイルグリコパークで、震災で犠牲になった子どもたちの鎮魂と復興を願い、東松島市で毎年掲げられる「青いこいのぼり」を手作りするブースも設けられる。

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