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石巻圏・新百景>鳥居のない日和山(石巻市日和が丘)

鳥居が解体され、再建を待つ日和山の広場。石巻市南浜、門脇両地区を見渡せる
鳥居があった広場と神社をつなぐ階段は、工事の際に重機の重みで傷まないように保護された

<象徴の早期再建を待つ>

 眼下に太平洋を望む石巻市の日和山。その象徴とも言える鹿島御児神社の鳥居が5月、老朽化などから解体された。鳥居越しに眺めてきた海と街並みは以前とは違った風景にも見える。

 鳥居は1935年の建造で、高さ約5メートルの鉄筋コンクリート製だった。東日本大震災の揺れに耐え、周辺には津波から逃れるため多くの人が避難した。

 徐々に老朽化が進み、石巻市で震度5強を観測した5月1日の地震などが追い打ちを掛けた。鳥居の一部が破損してコンクリート片が剥げ落ち、専門家の調査で倒壊の可能性があることが判明。5月22日に解体・撤去された。

 神社は早期の再建を目指して寄付を募り、工事概要が固まり次第、クラウドファンディングの活用も視野に入れる。鳥居と共にあった景色は石巻を代表する風景の一つ。関係者はもとより、多くの市民が復活を待っている。

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