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フレッシュマン奮闘>石巻市若草保育所

キーボードを演奏して園児たちと一緒に歌う安斎さん

■石巻市若草保育所・保育士 安斎ほのこさん(22)

<短冊に書いた夢、実現>

 通っていた保育所での楽しい記憶が、今でもはっきりと残る。年の離れた弟と妹の面倒を見るのも好きだった。小学6年生の七夕で、短冊に「保育士になりたい」と書いた。

 4歳児クラスの副担任として17人の園児に目を配る。自閉症などで支援の必要な園児の世話も担当。事務作業も含め、仕事を覚えるのが大変だった。子ども同士のいざこざにもじっくりと向き合えていない。それでも、園児との信頼関係は徐々に強まり、「毎朝『ほのこ先生』と言って寄って来てくれるようになった」と顔をほころばせる。

 須賀川市出身。中学生でボランティア活動を始め、仙台市の東北福祉大在学中は東日本大震災の復興支援や防災活動で石巻地方にも足を運んだ。被災地で働き、ボランティア経験も生かしたいと、石巻市の採用試験を受けた。「今後は災害時の対応なども子どもたちに教えていきたい」と先を見据える。

 縁の無い土地で社会人生活を始めて3カ月。新型コロナウイルス感染拡大で友人と会えず、オンラインで近況を報告し合っているという。佐藤たみ子所長(58)は「地元を離れて心配していたが、他の先生ともすぐになじんでくれた」と見守る。

 目標は、憧れていた保育士をずっと続けること。「自分と同じように、クラスの子どもたちにもたくさんの思い出をつくってあげたい」

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