河北抄(7/10):増えては減り、減っては増えるを繰り返す波…

 増えては減り、減っては増えるを繰り返す波の形は、新型コロナウイルス新規感染者数の推移を思い起こさせる。土石流災害が起きた静岡県熱海市の1時間雨量を記録した棒グラフのことだ。

 気象庁の予報用語で土砂降りの「強い雨」は20~30ミリ未満、バケツをひっくり返したような「激しい雨」は30~50ミリ未満の雨量を指す。2日から土石流が発生した3日午前10時半ごろまでの間、現場近くの観測点で30ミリを超えた雨は一度もない。最大は発生直前、午前9~10時の27ミリ。これ以外に15ミリを超えたのは3度だけ。ほとんどの時間が10~20ミリ未満の「やや強い雨」か、それ以下だった。

 「だらだら長く降る雨で(避難可否は)難しい判断だった」と指摘する専門家もいる。雨がじわじわと地中にたまり続けた結果、大惨事が襲った。午後2~3時には48時間雨量が320ミリを超え、熱海市の7月として最大になった。

 昨年、宮城など東北南部の梅雨が明けたのは8月2日。平年より8日遅かった。今年は梅雨入りが7日遅い。豪雨でなくても長雨には油断禁物。コロナも。

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