石巻市総合計画　市民意見を公募、28日まで　９月議会提案へ

　石巻市は、第２次市総合計画（２０２１～３０年度）の基本計画案をまとめた。１４日の市議会全員協議会で説明した。審議会が３月に答申した案に、４月に就任した斎藤正美市長の意向や公約を反映させ、一部修正した。市は市議会９月定例会に議案を提出し、策定を目指す。

　計画の骨格となる市が目指す将来像や基本目標などは踏襲した。斎藤市長が施政方針で柱に掲げた「新型コロナウイルス対策」や「人口減少対策と地域コミュニティーの強化」「物流拠点の形成と新たな観光の構築」など６項目と、市長選で公約した重点施策を「リーディングプロジェクト」として新たに位置付けた。

　選挙公約と照らし合わせ、基本目標ごとに設定した施策の内容も追加、修正した。まちづくりの中間支援組織の設置や原子力防災体制の充実に向けた避難計画の継続的な改善、ＩＣＴ（情報通信技術）化推進による行政事務の効率化などを新たに盛り込んだ。

　計画案は市の将来像に「ひとりひとりが　多彩に煌（きら）めき　共に歩むまち」を掲げた。地域コミュニティーや産業振興、教育文化など６項目で基本目標を定め、分野ごとの施策を設定した。

　重点項目には東日本大震災の復興事業や心の復興の推進など「第２期復興・創生期間の取り組み」と、人口減少を見据えた「地方創生の取り組み」を据えた。国連が掲げる「持続可能な開発目標（ＳＤＧｓ）」の考え方も取り入れた。

　市は２８日まで、パブリックコメント（意見公募）を実施している。計画は市ホームページや市役所４階の情報公開コーナー、各総合支所などで閲覧できる。意見は郵送、ファクス、電子メールなどで提出する。連絡先は市復興政策課０２２５（９５）１１１１。