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しょくば拝見>リサイクル業 斎武商店(石巻市三河町)

「SDGs構築に寄与したい」と話す斎藤社長(前列左)と社員

<再資源化で「地産地消」>

 金属と紙をリサイクルする中間処理を手掛ける。県内外の産廃業者や市が回収した資源ごみを原料として仕入れ、機械や人の手で不純物を取り除いたり、種類別に分けたりして選別、それを圧縮し箱型に成形すると金属や紙製品の基になる製品「プレス品」が完成する。

 斎藤祐司社長(53)は「地域から出る資源ごみから製品を造り、地元企業で金属や紙製品に再資源化する『地産地消』を実現。仕事が環境保全やSDGs(持続可能な開発目標)につながっている」と胸を張る。

 工場見学(要予約)も実施し、地域の小学生が校外学習として、夏休みには自由研究の題材にと親子連れも訪れる。業務を公開し、環境保全や再資源化への意識を高めている。

 新規事業では、2014年に20、30代の若者の利用を見込み、古紙を持ち込むと書店のポイントを付与するサービスを東北で初めて開始。毎年一定数が持ち込まれている。17年には、仙台市内への持ち込みが多かった機密文書のシュレッダー処理とリサイクルを市内で初めて導入。東日本大震災後休止していた石巻市魚町1丁目の魚町工場を整備し、工場への持ち込みに加え、大型シュレッダー搭載トラックの出張処理も行う。

 人口減少に伴うごみ減、原料価格の高騰などリサイクル業を取り巻く環境は厳しい。斎藤社長は「生き残るためには、今ある事業の進化や新規事業を考えるなど裾野を広げる必要がある」と先を見据える。

■会社概要
 1908年に斎藤社長の祖父末治氏が創業、38年に法人化した。斎藤社長は4代目。資本金4000万円。従業員は30人。家電リサイクル法指定引取場所でもあり、受け入れは日曜、祝日を除く午前8時~午後4時半(土曜は正午)。鉄・非鉄スクラップと古紙の受け入れは日曜、祝日を除く午前8時~午後5時。本社と三河工場は石巻市三河町7の4。0225(93)5111。

斎武商店
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