イベント通じ地域活性化　石巻地方の若手事業者ら、任意団体結成

　石巻地方の若手事業者らが地域の活性化を目指し、任意団体「Ｄ－Ｆｉｖｅ（ディーファイブ）」を結成した。イベントの開催を通じてコミュニティーづくりや町の魅力発信に力を入れていく。第１弾として「街コン」イベントを７月３１日に開いた。

　ディーファイブは、飲食店や会社の経営者、ＮＰＯ職員、農家など職業の垣根を越えた２０～４０代の男女約３０人で構成。団体名には「Ｄｒｅａｍ（ドリーム）」や「Ｄｙｎａｍｉｃ（ダイナミック）」など五つのＤと、ダイヤモンドのような輝きを放つ結束力のある集団との思いを込めた。

　初のイベントには、男女の出会いを後押しする「街コン」を選んだ。新型コロナウイルス感染症対策のため、石巻市の牧山市民の森を会場に開催。参加した男女３６人に、屋外でのランチとグループトークを楽しんでもらった。

　メンバーは運営スタッフとして会場設営や料理とドリンクの配膳、座席のこまめな消毒などで忙しく動き回った。参加者の間に入り、会話が弾むようサポートもした。

　ランチは、市内の飲食店が石巻産食材などを使って用意。イベントを通して、コロナ禍で苦境に立つ飲食店や生産者支援にもつながるよう心掛けた。

　企画した不動産会社社長の日下望史（のぞむ）さん（２５）は「参加者に石巻の食や牧山の魅力も感じてもらえたのではないか。活動を通して、若者が誇れる石巻にしていきたい」と力を込める。

　今後はイルミネーションや移動動物園など、幅広い世代が楽しめるイベントの開催も計画していく。

　焼き鳥店を営む草野雄太代表（４０）は「昔の商店街のような、気軽に声を掛け合えるコミュニティーづくりが目標。イベント企画を中心に、石巻から新しいものを生みだして発信していきたい」と話した。