河北抄(8/10):「ゴリラ山」とはよく言ったものだ。仙台…

 「ゴリラ山」とはよく言ったものだ。仙台市青葉区作並にそびえる鎌倉山(520メートル)のこと。市街地から国道48号を西へ行くと、イラスト付きの看板が道端に立っている。空を見上げるゴリラの顔が描いてある。

 岩肌の凹凸がそれらしく見えるということだろう。でも、秀逸なのは山形側からの眺め。ロッククライミングの名所となっている岩壁が顔、こんもりした木立が鼻。北側のスカイラインはゴリラの頭から腰にかけての形そのもの。

 近くの駐車余地を観察していると、コロナ下の息抜きだろうか、訪れる人が増えたように思える。小欄の筆者も先日、登ってきた。クマよけの鈴を着け、右手にアブを払ううちわを持って。

 蒸し暑い森の道をおよそ1時間。ゴリラの頭頂に出た。ニッカウヰスキー工場の建物群が目の下に。三角点の標柱に腰掛け、風を浴びてほっと一息。傍らのザックにトンボがとまった。

 暦の上ではもう秋。アブが姿を消すとトンボが里に下りてくる。錦繍(きんしゅう)をまとうゴリラのあで姿を思った。

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