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女川原発2号機再稼働差し止め 原告団、石巻で報告会 提訴経緯など説明

訴訟に向けた決意を述べる原団長

 東北電力女川原発2号機(女川町、石巻市)の再稼働を巡り、東北電に再稼働の差し止めを求める訴訟を起こした原告団が1日、提訴に至った経緯などを説明する報告会を開いた。

 報告会は石巻市防災センターであり、約60人が参加。オンラインでも12人が視聴した。原告団は5月28日、重大事故を想定した県と石巻市の広域避難計画が実効性を欠くとして仙台地裁に提訴した。

 原告らは2019年、再稼働の前提となる地元同意の差し止めを求める仮処分を仙台地裁に申請。地裁は申し立てを却下し、仙台高裁も即時抗告を棄却した。

 原告団の原伸雄団長(79)は、仮処分申請の経緯や裁判に向けた決意を述べた。「住民が諦めていないという姿勢を示し、県民の意思が選挙にも示されるよう世論を維持し高めていきたい」と強調した。

 弁護団長の小野寺信一弁護士(仙台弁護士会)は提訴の内容や今後の展望について説明し、第1回口頭弁論が11月8日に決まったことも明らかにした。

 小野寺弁護士は、訴状で主張している「交通渋滞で30キロ圏内を脱出できない」「避難に使うバスの確保や手配ができない」といった点に触れ「計画に実効性がないと世間の皆さんに報告できるよう頑張っていきたい」と話した。

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