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「好きなこと続けて」 砂像作家と児童文学作家が対談 東松島市図書館

子ども時代や仕事のやりがいについて語る保坂さん(右)と長江さん

 砂像作家で東松島市の地域おこし協力隊員を務める保坂俊彦さん(47)と、児童文学作家長江優子さん(49)=東京都=のトークショーが12日、市図書館であった。長江さんは著書「サンドイッチクラブ」で、保坂さんへの取材を基に砂像作りに熱中する少女の交流を書いた。2人は子ども時代を振り返りながら、好きなことを続ける大切さを訴え、小学生や保護者ら約30人が耳を傾けた。

 保坂さんは子ども時代に好きだった本として図鑑を挙げ「粘土で恐竜を作る時には、図鑑を参考に割り箸で骨格作りから取り組んだ」と話した。砂像制作については「発表の場が少なくつらい時もあったが、好きだから続けられた。積み重ねが実績と自信になる。好きなことを続けよう」と呼び掛けた。

 東京五輪について触れた長江さんは「幼い頃に競技を始めた選手が活躍し、夢中になれるものを早く見つけなければと焦ってしまうが、何も決めなくていい」と助言。その上で「好きなことには自然と寄っていく。面白いと思う気持ちを大切にして」と語った。

 ミニ砂像作りの体験もあり、児童7人が保坂さんに教わりながら、ウサギやネコなどを思い思いに作った。矢本西小5年及川幹太君(11)は「立体的に掘るのが難しかった。諦めずに好きなことを続ければ大丈夫と知り、サッカーや野球に挑戦したい」と話した。

 保坂さんは東京芸大在学中に砂像と出合い、2017年に台湾であった世界大会で優勝。18年に東松島市月浜海水浴場で制作した縁で定期的に訪れるようになり、今年4月、協力隊員に就いて東京都から移住した。

 長江さんの「サンドイッチクラブ」は今年の青少年読書感想文全国コンクール課題図書に選ばれた。

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