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海辺の活動拠点、始動 石巻・雄勝に「渚の交番」 日本財団

石巻市雄勝町桑浜にオープンした「渚の交番」

 海辺の地域活動の拠点となる「渚(なぎさ)の交番」が、石巻市雄勝町桑浜にオープンした。開設は全国10カ所目で、東北では初めて。来年4月からは小学4年から中学3年までを対象に、雄勝小・中学校に1年間通学しながら漁村生活を体験する教育プログラムを提供する。

 施設は木造2階で、延べ床面積は約460平方メートル。多目的ホールと宿泊棟があり、建材には主に県産のスギを用いた。かまどやキッチンがある食堂、和室や浴場、寝室などを備える。

 総事業費は約2億円。豊かな海を次世代に引き継ぐ活動に取り組む日本財団(東京)が実施する「渚の交番プロジェクト」の一環で整備した。石巻市の公益社団法人「MORIUMIUS(モリウミアス)」が運営を担う。

 施設では児童生徒が共同生活を送りながら雄勝小・中に通う。放課後や休日に地域住民や外部講師らによる教育プログラムを受け、海洋環境などへの理解を深める。

 関東圏から訪れた小中学生10人が7日から約2週間の日程で滞在している。千葉県松戸市の中学1年高橋珠月(みづき)さん(12)は「友達と山を散策したり料理をしたり、地元では体験できないことができる。長い修学旅行みたいで楽しい」と話した。

 9日に現地で開所式があり、約20人が出席した。MORIUMIUSの油井元太郎代表(46)は「留学生と地域の小中学生が一緒に、新しい世界を一緒に切り開いてほしい」と語った。日本財団の尾形武寿理事長や斎藤正美石巻市長ら5人がテープカットで開所を祝った。

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